台湾の披露宴の成功の鍵を握るのがお花屋さんだったという話
台湾での結婚式(披露宴)まであと3週間を切り、準備の進んでいない具合に唖然としているkeddyです。
台湾で披露宴をするという事が決まった時点では、「台湾の披露宴は日本より適当だから簡単よ」などという情報を鵜呑みにしており、まさかこんなに大変な事になるとは思っていませんでした。
情報が乏しいというのは恐ろしいことなんだという事を実感しております。
披露宴まであと1ヶ月というところで披露宴の会場の予約のみをしているという状態で、そしてその会場が本当に場所の提供だけかしておらず、
中身である当日の司会進行や内容、内装などは全く決まっていないという重大な事態に私が気づいたのはつい先日の事でした。
あれから肝心の披露宴の当日の司会進行や内容、内装などを決めるために私たちは動きだしました。
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ウェディングプランナーの重要性を思い知る
具体的に動くとなるとどうすればいいのか?
ここで台湾の披露宴の知識が乏しい私たち夫婦は苦戦しました。
日本人であれば誰しもが、
「そういう事はウェディングプランナー(ブライダルコーディネーター)さんと相談するのよね」と考えると思います。
ウェディングプランナー(ブライダルコーディネーター)とは
お客様が理想とする結婚式を実現するための総合的なサポートを行います。式場・会場の手配からはじまり、招待状・衣装・フラワー・料理・進行・ヘアメイク・引き出物…と結婚式・披露宴に関わるすべてを、お客様の要望を叶えながら手配します。最近はホテルや結婚式場の他にレストラン、料亭、海外挙式、大自然の中…等、結婚パーティの形態も多様化しているので、ウエディングプランナー活躍の場も広がっています。ホテルや式場、レストランに所属するケースと、ブライダルプロデュース会社に勤務するケースがあります。ウエディングプランナーは、ブライダルコーディネーターとも呼ばれます。
私もそう思っており、そういう人が会場(ホテル)に居るのかな?と思っていました。
しかしこれが間違っていました。
台湾にはウェディングプランナー(ブライダルコーディネーター)が居ません。
もしかしたらただ私達夫婦が知らないだけでどこかには居るのかも知れませんが、私たち夫婦が動いて得た情報では、
会場(ホテル)→自分たちで好きなホテルを予約する
ドレス→結婚写真のお店でレンタルする
司会進行→司会の人を雇っている(司会の人と契約している)お店を探して契約する
引き出物のお菓子→お菓子屋さんでお願いする
内装やブーケの花→お花屋さんにお願いする
など自分たちで全てを手配しなければいけないということでした。
しかしそれではさすがに大変すぎるので、台湾には「司会進行と内装と会場の音楽は提供します」と言ったような披露宴の半分くらいをプランニングしてくれる「婚禮顧問」というお店があります。
早速私たちはそのお店に行くことにしました。
披露宴をプランニングしてくれるお店に行ってみたが・・・
私はここでも安易に考えていました。
「良かった!そのお店に行ったら、披露宴のほとんどの事が決められる!」と思っていたのです。
しかし、実際にそのお店に行ってみると事態はそんなに簡単にはいきませんでした。
私たちが「内装はこうしたいんですができますか?」等の質問をしても、「それは内装の業者に聞いてみないとなんともできない」とか、
「あなたたちのホテルのその部屋での披露宴はやったことがないからちょっとわからない」とか、曖昧な答えしか返ってきません。
テーブルコーディネートやウェディングケーキや小物などを参考にしたくても「写真は無い」と言われてしまったりして、話し合いは全然進みませんでした。
どうやらこのお店は、司会の人や内装業者やお花屋さんなどと提携はしているけれども、提携しているだけで自分たちはあまりノウハウがないので結局詳しいことはその提携先の業者に聞かなければいけないという感じでした。
しかし業者と提携しているということは業者へのマージンが発生するため、料金はとても高いようでした。
(ダーリン談。しかし日本の披露宴時の金額とは比べ物にならないと思います)
「こんなに値段が高いのに、何を聞いても曖昧であんなの全然サービスとは言えない!」とダーリンが怒りだしてしまったので結局そのお店では司会の人と契約をしただけで終わり、
その他の事(ウェルカムスペースや内装等)は据え置きになってしまいました。
今思うと一軒目に行ったこのお店が良くなかったために私の中で「台湾の披露宴のクオリティはこんなものなのか」という絶望感と、
「あと数週間しかないのにどうしよう、まさか本当に何の装飾もなしの会議室みたいな雰囲気での披露宴になってしまうのか・・・」という焦りが生まれていました。
「もうこうなったら出来る限り自力でDIYで作るしかない!」と、日々の準備と並行して寝る間も惜しんで披露宴の小物づくりをしており、徐々に精神的に追い詰められることになります(笑)
その後も「披露宴の内装をやっているらしい」というお店を探してはダーリンが問い合わせてくれましたが、内容がすごくしょぼかったりして一向に具体的な事は決まらない日々が続きました。
そんな中ダーリンが、ママがネットで見つけたという「花屋」に行こうとお店の人とアポを取ってきました。
1軒目に行ったお店が提携していたような業者(=花屋)に直接行くことで、会場に飾るお花が安く済むということらしいのです。
会場のお花はとても大事なので、「内装がどうしようもない今、お花だけでも綺麗に飾ればなんとかなるかしら」という期待を胸にお花屋さんに行きました。
しかし私はそこで、全く自分の予想を上回る事態に遭遇することになるのです。
花屋=ウェディングプランナー!?
車で2時間かけて着いたところは、本当に普通のお花屋さんでした。
家が遠いため遅い時間にしか行けない私たちのために、とても気さくな女性オーナーさんが特別にお店を開けて待っていてくれました。
お店に通されて「お花の話をするのかな?」と思っていると、
「で、内装やウェルカムスペース、お花の配色はどうしたいの?」などの、披露宴の内装全体の話が始まっているではありませんか。
私たちが希望の雰囲気を話すと、女性オーナーさんは「そうね、その雰囲気なら舞台はこういう感じが合うわよ」とか、「主桌(主賓のテーブル)だけならあなたたちの希望のコーディネートが出来るわよ」とか、
話を聞いていると披露宴の会場設計にとても詳しく、私たちの希望を聞きつつ的確なアドバイスをしてくれます。
希望があれば司会進行から音楽、それどころか最初の会場選定まで全てやってくれるとの事でした。
「こういうの好きじゃない?」と見せてもらった彼女たちが過去に手がけた披露宴の雰囲気は私が好きなものばかりで、クオリティもかなり高いです。
そう、私たちが今まで奔走していた全ての答えがここにありました。
このお花屋さんのオーナーさんこそまさにウエディングプランナー的な人だったのです。
私たちがもし最初からこの女性オーナーさんの元に行っていれば、会場の選定から内装から何から何まで一貫してお任せすることが出来て、今までの苦労は全くしなくても良かったのです。
ダーリンと毎日毎日喧嘩をして身を削らなくても良かったのです(笑)
実際オーナーさんも私たちの話を聞いて、
「あら、そんなに大変だったのねー。先にうちに来ていればよかったのに!
最初にうちに来た夫婦はいつも、「何から何までお任せできて、当事者なのにほとんど何もすることがなくてとっても楽だったわ~」って言ってくれるわよ。
うちが扱う商品も他にはないクオリティのものばかりだし、満足度はかなり高いわよ」
と言っていました。
完全に本当の事だと思いました。
私たちはここにたどり着くまでに失敗を繰り返し遠回りをした感は否めませんが、
披露宴まであと3週間というところになってこのお店にたどり着けたのは本当に幸いでした。
オーナーさんは、あと3週間でほとんど何も決まっていない私たちに対して断ることもせず早急に話を進めてくれ、間に合わせてくれるとの事でした。
そして、ここで私に更に朗報が!!
実はこれまで私はウエディングケーキがない事がずっと心に引っかかっていたのですが、
披露宴に29年間関心がなかったダーリンには「台湾はウエディングケーキ入刀なんてやらないんだよ。そんなのないない」と言われていたので「台湾は無いんだから仕方ないか・・」と半ば諦めていました。
しかしオーナーさんに、
「今時は台湾でもケーキ入刀くらいあるわよ♪台湾の披露宴も日々進歩しているんだから♪うちでも取り扱いがあって、とても人気よ」
と、とっても素敵なウエディングケーキの写真を見せてもらいました。
「ウエディングケーキ、ここにあるじゃない~~~~」と私は感動して泣きそうになりました(笑)
それ以外にもウェルカムスペースに置くものや引き出物なども素敵なアドバイスを頂いて、地獄から一気に天国に這い上がった感じです(笑)
▲時間がないので内装・テーブルコーディネート・ウェルカムスペースとパネル・ウェディングケーキ・舞台の装飾・ブーケなど色々な事を一気に決めました。
オーナーさんがすぐに私たちのやりたい雰囲気を理解して下さりテキパキとアドバイスを頂けたお陰で、今までにないハイスピードで話を進めることが出来ました。
どうしてこうなった・・・
本当に、最初からここに行くべきでした。
なんなら会場選定の段階でここに行くべきだったのです。
しかしまさか、お花屋さんが見た目もまるっきり”お花屋さん”のお店の中でウエディングプランナー業をやっているなんて、
私がどんなに脳みそをひねり出してもこの答えにはたどり着くことが出来ませんでした。
ここで非常に気になる「なぜお花屋さんのオーナーがウエディングプランナーをやっているのか」という事ですが、
たまたまこのお花屋さんのオーナーが披露宴のコーディネートの知識がありやっているだけという事で、
全てのお花屋さんがウエディングプランナー業をしているわけでもないのです。
これが台湾の難しいところです。
日本なら「ウエディングのことならウエディングプランナーさんに聞け!」という明確な答えがあるのですが、台湾はそれが無いように思います。
披露宴をプランニングしてくれる「婚禮顧問」というお店でも、私たちのはじめに行ったお店のように場合によってはお店の人の知識不足や希望のサービスがないという事もありますし、
今回のように主体はお花屋さんだとしても披露宴の知識やノウハウが凄くて自分でプランナーをしているお店もあります。
このようにどこに行けば自分が求めているお店に出会えるのかが難しい台湾では、
披露宴の知識が皆無だった私たちが最初からスムーズにお花屋さんにたどり着けなかったというのも当然と言えば当然の出来事だったのかもしれません。
多種多様な台湾の披露宴
お花屋さんにたどり着く前に私たちはそもそも「台湾の披露宴は大体皆こんな感じでやる」という全体像を掴んでおらず、そのせいで「どうしたらいいのかわからない」という場面が多かったのですが、
その理由に、台湾の披露宴は様々な種類がありすぎるのに加え貧富の差も激しいので、人によってはかなり内容に差があり、一概に「大体みんなこうする」というのが無いというのがあります。
例えば会場にしてもホテルで挙げるのか、昔ながらの台湾風披露宴会場で挙げるのか、それ以外の会場(ゴルフ場とかでもできるようです)で挙げるのか、(現在台北ではほとんど無くなったが南部ではまだある)屋外の路上で挙げるのか、などの様々な選択肢があり、
内容も現代風の披露宴にするのか、儀式モリモリの伝統的なものにするのか、
更に現代風の披露宴といっても日本の披露宴のようにケーキ入刀や新郎新婦の出会いのビデオ・余興的なものがある披露宴もあれば、ほとんど何もなしでひたすらご飯を食べる時間が長いという披露宴もあったりで、とにかく多種多様、人それぞれです。
予算によっても台湾大衆的な感じになるのか、お披露目パーティーのようになるのか、私たち日本人の想像する披露宴のようになるのかと雰囲気もかなり変わってきます。
なので経済状況が似ている家庭では似たような内容の披露宴になるかもしれません。
このように人によって挙げる披露宴の内容がかなり違い、披露宴に求めるものや準備することもかなり違うので、「自分が求めるサービスを提供してくれるお店を自分で見つけて手配」という形になっているのかもしれません。
台湾では口コミが命
ダーリン曰く、良い披露宴をプランニングしてくれるお店を探すにも、台湾ではとにかく口コミが命らしいのです。ネットの情報は少なくあてにはなりません。
しかし私たちのまわりは、
ダーリンの親戚たち→いとこのお姉さんやお兄さんも全員未婚で前例なし。
私の周り→台湾人の友達は全員未婚。台湾人と結婚した日本人奥さんは皆旦那さん側に全てお任せで気づけば終わっていたパターン(結婚当初は中国語が話せないのでそもそもお店に行ったところでよく分からないというのも理由の一つ)
という状態でした。
いつも台湾のことを色々教えてくれるダーリンも結婚式の知識は皆無だったので私とほぼ同じレベルで、
友達の体験談から「なんとなく」の披露宴イメージは伝わっては来るものの、
具体的にどこに行って何をしなければならないとか、どこのお店がおすすめだとかいう情報が皆無だったのです。
最終的にはダーリンママが何らかの経由で入手したお花屋さんの情報にたどり着いたので良かったのですが、台湾で口コミの情報がないということがどれだけ恐ろしいかという事を身に染みて感じました。
普通は旦那側の親戚や友達などまわりの台湾人が誰かしら結婚しているはずなので、ここまで情報がなく迷走したパターンは逆に珍しいかもしれないのですが、
将来私と同じような状況になる人がもしかしたらいるかもしれないので、また全て終わった段階で結婚準備の情報をまとめようと思います。