台湾の清明節に恐怖のサバイバルお墓参り!!
こんにちは、keddyです。
先週末、4月3日~6日まで台湾は4連休でした。
4日の兒童節(子供の日)と5日の清明節の振り替え休日が3日と6日という感じの休みでしたが、
清明節というお墓参りに行く日があるの家族でお墓参りに行く家が多かったようです。
我が家もこのブログではあまり登場しないパパのほうの先祖のお墓参りに行くことになっていました。
ただこのお墓参りが只者じゃなかったのです・・・。
今回は台湾の只者じゃないお墓参りの全貌を書きたいと思います。
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台湾のお盆、清明節に恐怖のサバイバルお墓参り!!
お墓参り参加をママやダーリンに全力で止められる
このお墓参りがどうやら只者じゃないということは、事前に予感はしていました。
ある日パパに「お墓参りがあるからkeddyも来てほしい」と言われた時に、普通にOKしようとしたら、
なんとママとダーリンに全力で止められたのです(笑)
ダーリン「keddy、本当に参加するの?やめといた方がいいよ・・・keddyがどんなお墓参りを想像してるか知らないけど、もし日本と同じような感じだと思ってるならその考えは捨てたほうがいい・・・」
ママ「あそこは女の子の行くところじゃないわ!keddy、無理して行かなくていいのよ。すごく汚いし・・・それに山を登るのよ?」
私「山・・・お墓参りなのに山登り?」
ダーリン「僕だって行きたくないくらいしんどいから、keddyは家で待ってたほうがいいよ!木を切ったりしなきゃいけないしね」
私「お墓参りなのに、木を切る?」
ママ「そうよ、本当に行かない方がいいわ・・・私も行きたくないもの。そうだ、最近keddy体調はどうなの?」
私「体調?若干貧血気味だけど・・」
ママ「あら!貧血!それは大変!パパー!!keddyは体調が悪いって!!お墓参りは行けなさそうよーーーー!!」
私「ちょっ・・大丈夫大丈夫!お墓参り行けるよ?」
ダーリン「keddy、君はすごく良い奥さんだよ(T_T)」
ママ「keddy、本気なのね・・・いい子ね・・・」
ダーリン「keddyが倒れたら僕がおんぶしてあげるからね」
私「ちょ、た、倒れる?お墓参りだよね??」
こんなやり取りの後、ここまで言われるとどんな場所なのか、どんな出来事が待っているのか逆に楽しみになってきました(笑)
皆の心配をよそに、若干ウキウキしながら当日を迎えるのでした。
お墓参り当日
ダーリンのパパのほうの親戚は基隆の人なので、基隆の「南栄公墓」というお墓に行きます。
朝7:30に実家を出発し、まず今は亡き基隆のパパの方の祖父母の家に行きました。
空家ですが年に一度こういう時に集まるのでパパが管理しているそうです。
ダーリンに、「尋常じゃなく古くて汚い家だから、keddyに耐えられるかどうかわからないよ。僕もあまり入りたくない」と脅されながらも、
私は初めて台湾の古い家に入るので中はどうなっているのか若干楽しみでした(笑)
おお!なんかすごいです。室内なのに土足なので外な感じがします(笑)
家を参観した後はタクシーでお墓のある場所に向かいます。
着きました。が、まだここにお墓があるわけではありません。
この長い列に並び、シャトルバスを待ちます。
ダーリンが私のために簡易椅子を持参してくれていたので、それに座って待ちました。
直射日光で熱中症になりそうなので、ママが日傘を買ってきてくれました。
バスが来るとそれに乗って揺られる事数分、お墓が立っている山の麓に着きました。
この場所の写真を撮りたかったのですが、ママに止められたので(確かに人のお墓の写真を撮るのはちょっと)イメージ写真です。こんな感じで山にお墓が大量に立っています。
台湾のお墓は日本のと違ってカラフルなタイルなどで出来ていて、一つ一つがかなり大きく、家によってデザインが違い個性豊かで、土葬と火葬でデザインが違います。
「え!土葬!?」と驚きましたが、土葬だと数年後に一度掘り起こして骨を集める作業が必要で、最近ではその職業の人が少なくなったのと土地が少なくなったことで、場所をとる土葬はあまり行われなくなったんだとか。
私は台湾のお墓を初めて見たので「カラフルで可愛い」と言っていたらママに笑われました(笑)
お墓のデザインを呑気に見ていたのもつかの間、これから地獄の山登りが始まります。
私たちの家のお墓は遥か山の上にあるためひたすら登って行かないといけないのです。
ちなみにこの日は炎天下だったので、こういうイメージです。
この山登りが、ダーリンやママが言っていたようにかなりきつかったです。
傾斜は急だし、かなりの高さがあり登っても登っても全然着きません。
途中でお墓参りを終えたマナーの良くない人たちが適当に捨てて行ったゴミだらけの場所もあったりして、なかなか激しい道のりです。
この日は気温がなんと34度もあり、ここで一度倒れそうになりました(笑)
汗だくになりながら登り、やっと着きました。
うちのお墓は青色でした。
着くとパパ方の親戚達がもう来ており、皆で大掃除をしていました。
私は親戚皆に挨拶をし終わると、「力仕事だから休んでていいよ」と言われたので、大変そうなダーリンたちをよそにダーリンが持参した椅子に座ってお墓の後ろのほうでおじさんとおしゃべりしていました(笑)
お墓の後ろです。
横道は、完全に森です・・・。
そしてついに私は驚くべき光景を目にします。
なんと、本当に木を切り倒しているではありませんか!笑
ダーリン曰く、台湾のお墓は管理してくれる人がおらず、1年間ほっておいた木と草がぼうぼうに生い茂り大変な事になっているので、毎年この木を切って草をむしる作業があるとのこと。
ここはお墓の前なんですが、木が生い茂っていると木のせいでご先祖様が景色を眺めることが出来ないので、切って眺めを良くしてあげるんだそう。
男性陣が木を切り草をむしり、お墓の前がすっきりしました。
お墓のほうも大分すっきりしたところで、お参りをします。
お香を持って先に土地神様にお参り(写真無)し、その後ご先祖様にお参りです。
うちは火葬なのでこういうタイプのお墓です。
上に置いてあるのはお供え物です。
その後はお墓の後ろに行き、紙のお金を石で止めます。
これは「家族が来ましたよ~」という印だそうです。
そして紙のお金を火で燃やします。ご先祖様があの世でお金を使えるようにです。
パパたち汗だくです!(笑)
その後皆にゆで卵が配られました。殻をむいて食べてから、その殻が重要だそうで、
こんな風に卵の殻を撒きました。
何で卵の殻を撒くの?と聞いたら皆「何で撒くんだ?」「さぁ?」とザワザワしはじめ、「まあ・・・とりあえず撒いて!」と言われて撒きました(笑)
何でか気になったので調べてみました。
鳥は卵から生まれます。つまり、鳥の新しいの生命は、卵から生まれるということです。お墓参りに行った皆さんも、このお墓に眠っている祖先がいたから、この世に生まれることが出来たのです。
ですから、祖先のお墓の上に、ゆで卵の殻をおくことが、自分達の命が、このお墓から生まれたことを象徴することで、祖先の深い思いを表すのです。アジア便りより
ま、まさか卵の殻にこんな深い意味があったなんて・・・!
さてこれでおじいさんのほうのお墓参りは終了です。
また長~い山道を下って帰ります。
また皆それぞれバスとタクシーを乗り継いで基隆の家に一度帰宅します。
家についたらお参りをして、一休みします。
まだこれで終わりではありません。この後、おばあさんのほうのお墓参りがあります。
おばあさんのお墓は山の上ではなく近くのお寺の中にあるので、お墓参りは簡単です。
山を登ったり木を切ったりしなくて良く、一瞬でお参りできるため、最近では利便性を考えてお寺の中のお墓が人気なんだとか。
家から徒歩五分のお寺に行きます。
お寺に入って、
ダンジョンのような複雑なお寺内を歩いて、エアコン付きの綺麗な部屋に着くとそこがもうおばあさんのお骨が置いてある部屋です。
おばあさん以外にも沢山の人のお骨が一緒に置いてある部屋で、そこでお参りして終了です。写真撮影は禁止だったので写真はありません。
常に管理されていて一瞬でお参りできるこのお墓のスタイルは現代の台湾人に大人気で、今では簡単に入れないそう。
これですべてのお墓参りが終了し、家に帰ると2時でした。
お墓参りのみで6時間半の工程で、ダーリン達が物凄く疲れると言っていた意味が分かりました(笑)が、また一つ貴重な経験をした私なのでした。